完全食-その2
さて「完全食」とは何か?という点を考えてみたいと思います。
これは人によってさまざまな捉え方、定義の違いがあるようです。一般的な日本語の「完全」から連想されることとしては”Perfect”、すなわち100点満点、これが理想的で、必要にして十分という印象があります。
つまり「完全食」を摂っていれば十分でこれだけで生活ができるというイメージです。
どうでしょう?そういう論調で「完全食」を紹介される方も見られますが、さすがにこれだけではダメでしょう、という人が多いのではないでしょうか。
「完全食」として取り上げられる海外の製品は、"Complete food"や”Complete meal”と呼ばれています。つまり”Perfect food"や"Perfect meal"ではないという事です。”Complete"と”Perfect"の違いは何でしょう?
全部の、完璧(かんぺき)な、(…を)完備して、完全な、まったくの、完成して、まとまっていて
とトップに訳語が表記されます。そして副次的な情報として、「すべてを満たす」とか「〜一式」という言葉が出てきます。
「完璧な」「完全な」という訳はたしかにありますが、トップに「全部の」とあるように意味としては、「条件にある要件を全部満たしている」というのが正しい理解と言えるでしょう。
つまり”Complete food"「完全食」とは、これだけで生活ができる"Perfect"「完璧な」ものではなく、一定の栄養所要量の要件を全て摂取できるものとして準備されたもの、というのが正確な理解と考えられます。
この場合、例えば遺伝要素や栄養状態、気候などが異なるため国ごとに定められる栄養の所要量は一定ではなく、そのため「完全食」としての設計も異なるものとなってきます。
また、性別により年齢により求められる栄養の必要量は異なります。アスリートかオフィスワーカーか、体質により健康状態により、もちろん必要な栄養の所要量は異なります。
どの基準値を以て完全に満たすものを設定するかによって、それぞれの製品の持っている意味合いは全て異なってくるものです。
GoCLN自然派完全食は、5年毎に厚生労働大臣が定める「日本人の食事摂取基準」に基づいた「栄養素等表示基準値」の2015年版に基づいてミネラル類、ビタミン類の設計を行っています。
実はGoCLN自然派完全食の発売直前、同じ6月の初めに「日本人の食事摂取基準(2020年版)」が公表されています。しかし今回は「栄養素等表示基準値」の改定は見送られています。したがって、引き続き最新の「栄養素等表示基準値」を参考に設計されています。
この「栄養素等表示基準値」は「食事摂取基準」で示された栄養成分等の摂取量の基準を、日本人の性別及び18歳以上の年齢階級ごとの人口により加重平均した値です。つまり、先ほど述べたさまざまな栄養所要量が異なる人に対して、”概ね”満遍なく充足できることを目指したものです。必ずしも各個人が目指すべき1日あたりの栄養素等の摂取量を示すものではありませんが、多くの人に提供する製品としては良い目安を示すものと考えられます。
5大栄養素のミネラル類、ビタミン類についてはこの「栄養素等表示基準値」を参考に設計しているわけですが、それでは残りのもっと上位に来る3大栄養素である、たんぱく質、脂質、炭水化物については何を参考にしているか。
この事はまた別の機会に触れたいと思います。