完全食-その3
GoCLN自然派完全食には可能な限り多くの自然由来の素材を使って設計されています。
前回も書いたとおり、「完全食」の定義または要件をかなり大雑把に書くと、公的に認められた必須の栄養成分を一通りカバーしているもの、という表現ができそうです。
つまり5大栄養素の要件、これは一つではなくいろいろな考え方に基づくルールがありますが、この要件を満たしているものです。
さらに世界的に「完全食」のカテゴリーに属する製品を見ると、いくつか設計の違い・思想の違いがあることに気づきます。その一つの観点がエネルギーで、1食あたり400kcal周辺、200kcal周辺または50〜60kcalのものという違いです。このエネルギーを構成する3大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)についてはまた別に述べたいと思いますが、残りのミネラル類、ビタミン類についてはサプリメント等で従来より認知されている典型的な栄養素と言えます。
極論を言うと、これらの栄養素を摂取しておれば身体には十分で、健康な生活を過ごすことができる?そして、それに対してイエスとしている考え方が多く見られます。果たしてそういうものなのでしょうか?
車で言うと、ハンドル操作とギアチェンジ、アクセル、ブレーキとウインカーが使えればとりあえず晴れた昼間の運転はできるかも知れません。では雨の日にワイパーを使えないとどうでしょう?たまにライトを灯火せずに走る車を夜に見かけますがそれでいいでしょうか?暑い夏にエアコンなしで長時間運転は?
イメージとしては、所定の栄養量を満たした設計というのは、とりあえず基本的な運転ができるというのに近いかも知れません。もっと細かな機能を使わないとより快適な運転はできません。車の全ての機能を知り尽くして使い尽くすことができるドライバーはどれくらいいるのでしょうか?それと同じくらい栄養を満たした食品は存在するのでしょうか?
ビタミンの一般的な定義は、「身体の中で生合成されないため外部から摂り入れることが必須の物質」とまず言えそうですが、実際にはビタミンとして分類されているものでも一部体内で合成されているものもあります。その量だけでは不足するため、外部から摂り入れる必要がありますよ、という意味合いです。実際そういう考え方から近年になってビタミン類に追加・分類されてきているものもあります。
一時期体内で合成されている物質は外から摂らなくてもいい、という意見をたくさん聞きましたが、体内で合成されているものであっても、外部からの摂取が必要な物質というのは他にもたくさんありそうです。
準ビタミンまたはビタミン様物質という呼び方をされるものがあります。乳児用ミルクの国際的な食品規格・Codexにはビタミン類の次のカテゴリーにコリン、イノシトール、L-カルニチンが赤ちゃんの必須栄養素として示されています。これらの物質は”Conditionally Essential Nutrients"(条件付き必須栄養素)などと呼ばれ大事な栄養素と認識されています。つまり乳児期にはビタミンと同等の意味合いを持つものです。
乳児ではなく成人期を考えてみましょう。例えば普段からさまざまな食材を摂り、思い出す限りずっと病気もなく健康生活を送り、特に身体の状態に目的もない場合には、こういう物質は確かに不要かも知れません。しかし、例えば疲労状態に陥ったとき、身体を鍛えているとき、特定の成長期、または特別な目的で食事をコントロールしているとき(例えば体重の管理をしているとき)には、日常の単純な身体の要求だけでない”条件が付く”わけですから、このような栄養素が必要となってくる可能性があります。
大胆に言うと、現在定められている栄養の要件というのは、これまでの科学的な見地の下に確からしく、これらを満たせば大きな意味で概ね(特殊な状況を除いて)健康を保つことができるというものです。
それで良いではないかと言う方もあると思いますが、それが長期間に亘っても同じ事が言えるかどうか分かりません。
いろいろな食材を食している場合には、これらの”定められてはいないものの、必要かも知れない物質”を摂り込んでいる可能性が高くなります。ところが純物質だけで構成された「完全食」ではどうなるのでしょう?(たぶん完全な答えは誰も分かりません)
このときに世間で「スーパーフード」と呼ばれる、多様な物質を含む、自然由来の素材を食べておれば、かなりこの点をカバーできるのではないかと考え、GoCLN自然派完全食は設計されています。その意味では理想的には季節ごとに使用する原料を旬のものに切り替える「完全食」があればもっといいかも知れませんが、残念ながら今はそこまでたどり着けません。
いずれにせよ、現在までに科学的に解明されていないことは自然界にはたくさんあります。その自然の大いなるチカラを最大限活用しましょう、というのが農法を始めとしたオーガニックの考え方です。
GoCLNはその自然の恩恵を受ける考えを織り込んだ「完全食」を提供したいと考えています。